蓄音臺灣伝

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 日清戦争で日本が清国に勝利したことで、台湾は1895年から1945年までの50年間日本に統治されました。そして日本統治時代には、さまざまな文化が日本から持ち込まれました。蓄音機、SPレコードもこの時期に海を渡ります。台湾では皇民化政策で日本語教育が推し進められる一方、台湾人による台湾語の流行歌もまた作られ歌われるようになります。そして、台湾最初の発売禁止レコードもこの時期に誕生します。発売禁止の原因となった、経済的困窮を訴え政府を批判した台湾語の歌の作詞者の名は守真。この守真という名は本名ではなくペンネームであり、いまだに研究者の間でもその正体が判らず謎の人物なのですが、このミステリアスな人物守真を、作者宗谷圭介は市井の日本人と市井の台湾人を結ぶ人物として、フィクショナルに作り上げ、1930年代の日本統治時代の台湾、日本人と台湾人が出会い交流した時代、台湾に最初の台湾語の流行歌が生まれた時代を、生き生きと描き上げていきます。

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