名探偵登場・海外篇(3)

人間は推理する葦である

 ブラウン神父は、イギリスでは少数派のローマン・カトリックの司祭。アメリカに滞在し、シカゴ刑務所のカトリック信者のために礼拝堂付き司祭を務めた後、英国エセックス州コボウルの教区僧、キャンバーウェルの聖フランシスコ・ザビエル派教会を経て、ロンドンのセント・マンゴウ教会の司祭となった。チビで小太りで風采の上がらぬ外見だが、沈思黙考型で粘り強い性格を持ち、不審な点があれば腑に落ちるまで考え抜く。そして、彼の推理を支えるのは長い人生経験の中で培われた知恵と洞察力、ローマン・カトリックの世界観である。彼をオーギュスト・デュパン、シャーロック・ホームズとともに、世界の3大名探偵と呼ぶ人もいる。

作者のG・K・チェスタトン(1874~1936)は、イギリスの作家、ジャーナリスト。ロンドン生まれ。ブラウン神父はチビで小太りだったが、チェスタトンはかなり太っていて、2階の寝室で亡くなった後下へおろすのに、2階の窓からクレーンで吊りおろしたというエピソードが残されている。(anjinho)

コメント

タイトルとURLをコピーしました